遺言書の「変更」「撤回」について

こんにちは。司法書士の三輪です。
今日は、前に書いた遺言書を「変更」「撤回」するにはどうしたら良いかをお話します。
 
まず、遺言の「変更」ですが、遺言の全部を「変更」するときは、前の遺言を「撤回」したうえで、新たな遺言をすることができます。その場合、前の遺言の撤回と新たな遺言を別々の書面で行うことも、前の遺言の撤回と新たな遺言を同時に同一の書面で行うこともできます。
遺言の一部を変更するときは、前の遺言の一部を撤回したうえで、その撤回した部分について新たな遺言をすることができます。この場合も、別々の書面で行うこともできますし、同一の書面で行うこともできます。また、一部分でしたら、前の遺言の「△△の部分を○○に改める」などといった簡単な文言によって変更することもできます。

次に遺言の「撤回」についてです。「遺言の撤回」とは、前に行った遺言の効力を失わせることをいいます。遺言者自身の意思次第で、いつでも、自由にできるものですが、そのためには、「新たな遺言」をしなければなりません。新たな遺言は「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」のいずれの方式でも行うことができます。

前に遺言した人が新たな遺言をして、前後の遺言内容が抵触するとき、民法では、その部分について「後の遺言で前の遺言を撤回した」とみなしています。撤回された遺言の効力は、前の遺言の全部(または一部)を新たな遺言で撤回(※その行為が詐欺や脅迫による場合を除く)した後、さらにそれを撤回しても、前の遺言の効力は回復しません。

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